リップル（XRP）は本当に国際送金を再構築できるのか？オンチェーンデータと銀行の実例が答えを示す

これは面白い質問です：なぜ2012年に登場した古いコインが、いまだに時価総額でトップ5に入っているのでしょうか？答えは想像以上に現実的かもしれません。

XRPとは一体何か

XRPはリップルネットワークのネイティブトークンですが、ビットコインのようなマイニングコインとは違います。XRPの設計は非常に特殊で、創世時に一気に999億枚がプレマインされました（現在の流通量は536億枚）。

そのコアな売りは非常に明確です：異なる法定通貨間のブリッジ資産になること。人民元から米ドルに換える場合、XRPがその橋渡し役になります。金融機関は等量のXRPを購入し、リップルネットワーク上でトランスファー。24時間365日、事前の資金準備なしで送金が可能です。

なぜビットコインより速いのか

ビットコインはプルーフ・オブ・ワーク（PoW）によるマイニングでトランザクションを検証するため、非常にエネルギーを消費します。XRPはそれとは異なり、**フェデレーテッド・ビザンチン合意（FBA）**モデルを採用しています。

簡単に言うと、信頼できるノードが合意を形成し、約3～5秒ごとに一括でトランザクションを確定します。マイニング不要で、消費電力はほぼ無視できるほど低く、その分速度が非常に速い。これがリップルが一貫して「エコフレンドリー」をアピールする理由です。

銀行は本当に使っているのか

実際の事例：

• サンタンデール銀行 One Pay FXプロジェクト：従来数日かかっていた決済処理が30秒に短縮、年間1億ドルのコスト削減
• スタンダードチャータード銀行：リップルと共同でパイロットプロジェクトを実施、2016年には戦略的投資も実施
• Cuallix（メキシコのクロスカレンシーローン会社）：XRPを米墨間のクロスボーダー決済チャネルとして利用

これらは小規模なプレイヤーではなく、伝統的な金融界の大手企業です。少なくともB2B領域ではXRPが一定の評価を受けていることを示しています。

最近の動き

2023年11月、リップルは南アフリカの金融サービス企業Onafriqと提携し、アフリカ、イギリス、オーストラリア、湾岸諸国で新たに3本のブロックチェーン決済回廊を開設することを発表しました。これは何を意味するのでしょうか？

リップルが欧米から新興市場へと徐々に拡大していることを意味します。そして現地の金融機関と深く連携しており、単なる投機目的のコインとは一線を画しています。

コイン価格の動向

2023年10月～11月の時期：前月比で30%以上上昇。主な要因は暗号資産全体の上昇と、リップルへのポジティブな市場期待。ただし、この程度の上昇は暗号資産市場ではよくあることで、あまり深読みする必要はありません。

リスクはあるのか

これは個人の見解によるところが大きいです。リップルは相対的に中央集権性が高く（完全な非中央集権ではない）、創業チームの保有比率も低くありません。純粋な「非中央集権」の観点からは懸念材料ですが、「実用性重視」の観点ではむしろ金融機関が受け入れやすい特徴です。

コアなロジック：XRPは銀行システムを破壊するためではなく、銀行システムをアップグレードするツールになろうとしています。このポジショニングが、XRPの限界とリスクを決定づけています。