礼来（LLY）は医薬品業界で初めて時価総額が1兆ドルに達した企業で、全米で10位にランクインしました。この上昇の主な推進力は、GLP-1のスター薬であるMounjaroとZepboundで、2025年前九ヶ月の合計売上高は250億ドルに達し、会社の総収入の50%以上を占めています。

アメリカ市場では、MounjaroがT2Dの新しい処方薬を独占しており、Zepboundも減量薬市場のリーダーです。礼来はこれに満足せず、次世代製品の展開を進めています。これには、経口小分子のorforglipronや、GGG三重作動薬のretatrutideなどの後期臨床候補が含まれます。orforglipronは年末までにFDA申請を提出する予定で、来年の上市が期待されています。

ただし、リスクも少なくありません。ノボノード（NVO）のOzempic/Wegovyが追随し、Viking TherapeuticsのVK2735は急速に進捗しています。ファイザー（PFE）は100億ドルでMetseraを買収し、減量薬市場に再参入しました。ゴールドマン・サックスは、2030年までにアメリカの肥満市場が1000億ドルに達すると予測しており、この市場のケーキを切り取る人々が必ず現れるでしょう。

LLYの現在のP/Eは32.78倍で、業界平均の17.05倍を上回り、明らかなプレミアムがあります。Zacksはホールド評価を出しており、過去30日間のEPS予想は上方修正されましたが、バリュエーションリスクには注意が必要です。