A株は3日連続で下落し、今日の出来高も1,200億元以上縮小しました。この低水準の出来高は、ここ数ヶ月でも珍しいレベルです。下落銘柄が上昇銘柄を大きく上回る状況が3営業日続いていますが、短期的にリバウンドできるかどうかは、結局のところ強力な材料が出るか次第です。

ボックス相場で一番怖いのは何か？下げたときにパニック売りをして、上げたときにまた高値で飛びついて、往復ビンタを食らうことです。今の相場は下げが続いた後に一旦反発しても、その反発力が弱く、すぐにまた調整に入るという繰り返しです。

ただ、今夜は人民銀行が大きな一手を打ちました——明日、1兆元規模の91日物買い切り型リバースレポを実施します。この規模はちょうど今月の満期分と同じで、実際には新たな資金の純投入はありません。しかし、ここで理解しておくべきは、人民銀行のこうした行動は「金融政策が依然として緩和的な基調にある」というシグナルを出しているということです。仮に本当に1兆元の純投入があったとしても、その資金が直接株式市場に流れ込むわけではありませんが、市場はやはり期待感と信頼感で動いています。信頼があれば自然と資金は入ってきますし、信頼がなければどれだけお金があっても誰も参入しません。市場にお金が足りないのではなく、「勝負してみる」という期待が足りないのです。

年末の流動性防衛戦はすでに始まっています。12月は地方債の発行が増え、3.7兆元のインターバンクCDが償還を迎え、銀行システムの資金繰りは確かにタイトです。このタイミングで人民銀行が3ヶ月物の中長期資金を供給することで、銀行の「資金不足」不安を直接和らげています。東方金誠の王青氏によると、今回の措置は金融緩和姿勢の継続であり、最近の国債の売買とも合わせて、預金準備率引き下げ期待が高まっています。大手金融株は間接的に恩恵を受けるかもしれませんが、銀行や不動産といった伝統セクターは政策の具体的な実行を見守る必要があります。

流動性緩和はテクノロジー・グロース株にとってプラス材料であり、明日注目すべきいくつかのテーマがあります。

**ロボットとAIハードウェアのテーマは依然として熱いです**。米国ではロボットに関する大統領令が推進される見込みで、モルガン・スタンレーの調査では62%の企業が3年以内にヒューマノイドロボットを導入する可能性があるとしています。本日ロボット関連銘柄は全体的に上昇し、大きくギャップアップした後に一時的な調整もありましたが、最終的には上昇を維持しました。今夜の好材料で明日もテーマの反発が続くことを期待したいです。

注目銘柄をいくつか挙げると、宇樹科技はまだ未上場ですが、モルガン・スタンレーに「最も注目されるブランド」として指名されており、価格帯は20万元で、成長余地が大きいです。睿能科技と江蘇北人は本日ストップ高、サーボシステムの技術的ハードルが高く、ハードウェア分野のトップランナーです。拓普グループはテスラロボットのコアサプライヤーで、リニアアクチュエータの量産に参入しており、こちらも注目です。

**チップ銘柄では「新規上場効果」があります**。金曜日にモールスレッドが上場予定で、公募価格は114.28元と今年最高値です。科創板新規株の平均上昇率270%で計算すると、1単元当選で15万元以上の利益が見込めます。本日モールスレッド関連銘柄はすでに急騰しましたが、明日は高値から反落するか、さらなる勢いを見せるか。高確率でまだ動きがあるでしょうが、ここから高値を追うとリスクが高いです。

サプライチェーン全体での連動も多いです。GPU国産代替の方向では寒武紀、景嘉微がモールスレッドのベンチマーク企業です。先端パッケージング分野の長電科技、通富微電も高性能チップ需要の急増で恩恵を受けます。ただし、モールスレッドの初日上昇が期待外れの場合、高値圏チップ株の調整リスクに注意が必要です。

**寧徳時代がまた新たな戦場を開拓**。同社は「船-岸-クラウド」ゼロカーボンソリューションを発表し、電動船舶市場を狙っています。2026年の市場規模は367億元の見通し。バッテリーシステムでは寧徳時代が絶対的リーダー、億緯リチウムエナジーもこの分野に参入しています。関連設備では中国船舶（電動船改造）と湘電股份（船舶用モーター）に注目です。

また、見逃せない裏テーマもあります。

レアアースの戦略的価値が再評価されています。商務部は「民間輸出は通常通り審査」と強調していますが、永久磁石材料の需要は堅調です（ロボットモーターのコア材料）。中科三環はネオジム磁石のリーダー、北方レアアースは割当の希少性があり、注目に値します。

コンシューマーエレクトロニクスには新種が登場しています。豆包スマートフォンが「限定3万台」として、セカンダリーマーケットでプレミアがつき、バイトダンスと中興が第2世代開発中との噂も。潜在銘柄としては中興通訊（技術協力）、維信諾（フレキシブルディスプレイ供給）が注目です。

デリバリー新規制もローカルライフ分野に追い風です。新国家基準で「過度な価格競争」が抑制され、美団、アリババのローカルライフ事業のコスト最適化が期待できます。

**リスク警告も必要です**。ゴールドマン・サックスは銅価格に弱気見通しを示し、現在の1万1,000ドル/トンは持続不可能と警告。雲銅、江西銅などは短期変動に要注意です。EUはDS610訴訟を取り下げ、貿易摩擦は緩和されましたが、太陽光発電や電気自動車の海外競争激化の流れは変わっていません。

明日の戦略としては、テクノロジー三銃士（ロボット＋チップ＋電動船）が依然として資金の主戦場です。人民銀行の金融緩和と新規上場マネーの効果を踏まえ、短期的には中小型グロース株に注目。資源株は「実需」と「投機」を見極め、コンシューマーエレクトロニクスの裏テーマは深掘りの価値ありです。