出典: Coindoo
原題: CFTC、規制下の米国先物取引所で現物仮想通貨取引を承認
元リンク: https://coindoo.com/cftc-approves-spot-crypto-trading-on-regulated-u-s-futures-exchanges/

重要ポイント

• CFTCが初めて、連邦規制下の先物取引所で現物仮想通貨商品の取引を承認。
• この決定は、ホワイトハウス、SEC、複数のデジタル資産ワーキンググループを巻き込んだ連携した連邦政策の成果。
• Bitnomialは来週ローンチを準備しており、新しい枠組みの下、現物市場を開始する最初の取引所の一つとなる見込み。

米国市場政策における大きな転換点が到来しました。現物仮想通貨商品が初めて、米国の連邦規制下の先物取引所で取引可能となります。この動きにより、デジタル資産は石油や金などの商品を規定するのと同じルールブックの中に組み込まれ、ワシントンが仮想通貨市場インフラに対するアプローチを劇的に変えることを示しています。

この決定は単独の機関から出たものではなく、数か月にわたる連邦政府の連携作業を反映しています。ホワイトハウスはデジタル資産の監督強化を推進し、機関間の見直しや政策メモ、規制当局横断のワークショップが実施されました。CFTCの暫定委員長キャロライン・ファムは、この成果を「これまでの努力の集大成」と表現し、現物仮想通貨市場が今後はトレーダー保護や市場の健全性維持を目的とした何十年もの基準の恩恵を受けることを強調しました。

変革期にある機関、新たな使命へ

CFTC自体も、役割拡大に伴い変革期を迎えています。ファム氏は新政権発足時に暫定委員長に就任しましたが、上院が規制当局の新たなトップ候補を承認すれば退任する見通しです。候補者のマイケル・セリグ氏（現SEC所属）は、委員会を通過し、上院本会議での投票を控えています。

同時に、委員会は4つの委員ポストが空席となっており、役割が拡大する中で異例の指導層の空白状態が続いています。政権はまだ後任を指名しておらず、規制当局は大幅な再編を控えています。

これらの人事と並行して、議員らはデジタル資産に関する規制責任をCFTCとSECで正式に分割する法案の推進を準備中です。議会で出回っている初期草案では、CFTCがより広範な仮想通貨関連活動の監督を担うことが想定されています。

取引所は新たな現物市場の立ち上げ準備

複数の取引プラットフォームが、今回の新たな承認を活用すべく準備を進めています。既にCFTCから指定契約市場（Designated Contract Market）として承認を受けているデリバティブ取引所Bitnomialは、来週にも現物取引商品の開始を予定しています。これにより、新しい規制体制の下で最初にローンチするプラットフォームの一つとなります。同じ指定を2020年に取得したコンプライアンス遵守済みのプラットフォームも、同様の道筋が開かれる見通しです。

この進展により、米国で前例のなかった現物デジタル資産取引の規制環境が整備されます。市場参加者は、厳格なコンプライアンスや高い流動性で知られる取引所カテゴリーへのアクセスを得ることとなり、より成熟した仮想通貨エコシステムの基盤が築かれる可能性があります。