金と銀の歴史的上昇、安全資産への需要急増が引き金に



現物金市場で画期的な動きが捉えられた。1日で52ドル近い上昇を記録した金は、1オンスあたり4,531.34ドルという史上最高値を更新し、投資家の安全資産需要がいかに切実であるかを示す指標となっている。同期間、銀も強い動きを見せ、5日連続で上昇し、1オンスあたり75ドルを超え、今週の累積上昇率は4.5%に達している。

**地政学的不安が貴金属を押し上げる**

ブルームバーグの分析によると、こうした急騰の背景には地政学的緊張とドルの弱さがある。ベネズエラ情勢の悪化に伴い、米国はタンカーの封鎖やニコラス・マドゥロ政権への圧力を強める中、不確実性に敏感な投資家は資産保護手段として貴金属を好む傾向を強めている。さらに、米国大統領ドナルド・トランプが米軍がナイジェリア北西部のISISテロ組織に対して強力な打撃を加えたと明らかにしたことで、世界的な安全保障への懸念は一層高まった。

**ドル安が貴金属の魅力を高める**

ブルームバーグのドル指数は今週0.8%下落し、6月以来最大の週間下落幅を記録した。ドルが弱まるほど、ドル建て資産である金と銀は相対的に割安となり、国際投資家の需要が増加している。このドル安は、現物貴金属の上昇の主要な要因の一つとして作用している。

**2024年の貴金属市場、過去45年最高の成績を狙う**

年初からの金の累積上昇率は約70%、銀はこれを大きく上回り150%以上の上昇を見せている。両資産ともに、1979年以降最良の年間成績を記録する見込みだ。この上昇を牽引した主な要因としては、各国中央銀行による金保有の継続的な拡大、ETF資金の大規模流入、そして連邦準備制度の3回の金利引き下げが挙げられる。金利が低下するほど、利子収益のない貴金属の保有コストが減少するため、トレーダーは2026年にも追加の引き下げがあると予想し、買い意欲を維持している。

**ETF買いの勢い、上昇局面の主役に**

大規模な貴金属ETF資金流入が今回の上昇の主要な原動力となった。世界金協会の資料によると、金ETFの保有量は5月を除くすべての月で増加傾向を示した。特に、世界最大規模の貴金属ETFであるSPDR Gold Trustは、今年の保有量が20%以上増加しており、機関投資家や個人投資家の安全資産への嗜好を明確に示している。12オンス単位の金取引需要も増加しており、多様な投資規模の参加者が市場に参入していることを示唆している。

**銀の特殊性、供給の不均衡が深刻化**

銀の上昇は金よりも急激だ。10月の「ショートスクイーズ」以降、ロンドン金庫への流入があったものの、現物取引可能な銀の相当量は依然としてニューヨークに集中している。これは米国商務省が進める「重要鉱物の輸入が国家安全保障を脅かすか」という調査結果を待つ状況と重なる。今後、この調査結果次第で銀に対する税金や貿易制限が課される可能性があり、トレーダーの現物買いを促進している。
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